
第486号
県医師会理事会速報 <5月10日>
□□金井会長挨拶
●木戸孝允の生涯を書いた小説「愛と憂国の生涯」が本会に贈呈されました。著者は、「森 鴎外」「小堀遠州」などを書かれた歴史小説家で医師である、京都の中尾實信先生です。上下巻からなる大作で、200冊以上の書を参考とし、5年を要したそうです。司馬遼太郎に負けない作品のようです。
●「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」が平成30年3月に改訂されましたが、大きな変更があったようには見受けられません。近年、諸外国で用いられているACP(アドバンス・ケア・プランニング)の概念を踏まえた考え方、人生の最終段階の医療・ケアについて本人がどのような生き方を望むか等を、家族や医療・ケアチームと事前に話し合いを繰り返すプロセスを大事にしていく考えでの改訂かと思います。終末期における治療の開始・不開始及び中止等の医療のあり方の問題については、昭和62年から検討会を4回開催し、平成19年度に初めてガイドラインが作成され、その後、平成27年3月に「終末期医療」という言葉が「人生の最終段階における医療」に変わりました。
本会・埼玉県・日医と共催で昨年11月に開催した医療シンポジウムでも、テーマを「人生の最終段階における医療」としました。また、7月19日に本会と埼玉県の共催で開催する在宅医療研修会の講演テーマも「人生の最終段階における医療とケア」です。
埼玉県では、今年度、県民への「人生の最終段階における医療・ケアに関する普及啓発」を新規事業として1郡市医師会あたり7万円の補助を行うこととし、DVDも作成しますので、ご活用頂き、人生の最終段階における医療・ケアの普及啓発にご協力のほどよろしくお願いします。
★訂正のお願い★
埼医FAXニュース第485号1ページ[検体の簡易検査について]の2行目について、次のとおり訂正します。お手数ですがよろしくお願いします。誤:20医療機関 正:20薬局
□□お知らせ
1『埼玉がんリハビリテーション研究会・学術集会』
日時:平成30年6月8日(金)19:00~20:30
場所:TKP大宮駅西口カンファレンスセンター
特別講演 ①がんに関わる浮腫みの対策とセラピストの役割
②がんに関わる浮腫みの対応―在宅医療現場現状と課題
※問合せ:埼玉県立大学作業療法学科(E-mail saioncologyreha@gmail.com)
2『さいたま医療訴訟連絡協議会共催』パネルディスカッション
日時:平成30年7月12日(木)19:00~
場所:県民健康センター2階大ホール
※問合せ:埼玉県医師会医事・学術課 (TEL 048-824-2611)
3『在宅医療研修会』
日時:平成30年7月19日(木)18:30~20:00
場所:県民健康センター2階大ホール
講演「人生の最終段階における医療とケア」
講師 東京大学大学院人文社会系研究科 死生学・応用倫理センター 上廣死生学・応用倫理講座特任教授 会田薫子
※申込み:各郡市医師会あて
※問合せ:埼玉県医師会業務Ⅱ課(TEL 048-824-2611)
4『埼玉県がんリハビリテーション研修会』
日時:平成30年8月25日(土)、26日(日)
場所:ウェスタ川越 多目的ホール
対象:医療従事者(同一施設から多職種による参加が必要)、定員192名、参加費1施設90,000円
※問合せ:アシステ・ジャパン 担当 江川(E-mail ganreha@assiste-j.com)
5『地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会』
日時:平成30年8月26日(日)9:55~17:30
場所:日医大講堂or県民健康センター2階大ホール
※申込み:各郡市医師会あて
※問合せ:埼玉県医師会業務Ⅱ課(TEL 048-824-2611)
*次回のFAXニュース送信は6月9日の予定です。
金井会長ホットライン は下記あてに
ファックス:048-824-3630
携帯電話:090-7415-2237
E-mail:kaichou@office.saitama.med.or.jp
最近のトピックス ![]()
※1
規制改革推進会議の医療・介護ワーキンググループ(WG)は5月8日、オンライン医療の推進に関する意見書を取りまとめた。今後、本会議としても同様の意見書を出す予定。2018年度診療報酬改定で新設された「オンライン診療料」に関連して、一定の条件を満たせば、初診でのオンライン診療も診療報酬の対象とすべきではないかと提言した。
初診でのオンライン診療への評価を検討する前段階として「6カ月間は毎月、同一の医師の対面診療を受けること」との要件も見直すよう求めた。かかりつけ医に紹介されて遠方の専門医を受診する場合などを例に挙げ、移動困難な患者の目線で柔軟に見直すべきだと主張。患者の合意の下で対面とオンラインを組み合わせた療養計画が作成された場合、6カ月以上の毎月対面診療を要件とする必要はないのではないかと提起した。
オンライン診療を提供する医師の所在にも言及し、一定の要件を満たせば医療機関以外でも認めるべきだとした。現行では、保険医療機関に設置された情報通信機器を使用して診察することになっているが、同種の機能と性能を持つ機器であれば、場所を限定する必要はないと指摘。診療場所の拡大で医療従事者の負担軽減を図るべきだとした。
※2
自民党の厚労部会「医師の働き方改革に関するプロジェクトチーム」(羽生田 俊座長)は5月10日、日医からヒアリングした。日医は横倉会長らが出席し、日医内の「医師の働き方検討委員会」がまとめた答申を説明した。答申では、医師の健康と地域医療の提供体制の双方を守る仕組みとして、医師の時間外労働時間上限(医師の特別条項)について医療界が意見集約して時間設定すべきと提言。さらに、各地域の事情などを勘案した追加的な医師の健康確保を条件に「医師の特別条項の特例」の設定も求めている。
松本吉郎常任理事は、ヒアリング後に医師の働き方改革の検討の方向性について、「一つは現行の法制度の中で、医師の特殊性を踏まえて『適用除外』のような形で考えていく方法がある。もう一つは、現行法制で対応困難であれば、新たな仕組みを考える」と説明。その上で「これら2つの方向性を並行して考えるべきではないか。どちらか一方ではなく多面性を持って検討していくのが望ましい」と述べた。
※2
自民党の「財政再建に関する特命委員会」は5月10日、経済財政の現状について三師会からヒアリングを行った。日医の横倉会長は、過去の後期高齢者医療制度の創設を巡る混乱が政権交代の一因となった経験を踏まえ「急激な変革は反動が大きい」と警鐘を鳴らした。一部議員からの強い財政抑制策の推進を求める声に対し、横倉会長が答えた。
一方、横倉会長は少しずつ着実に改革を進める必要性を訴え、財政再建に向けた日医からの提言として11項目を提示。▽健康寿命の延伸▽薬剤の適正処方に関するガイドラインの推進▽保険料の上限撤廃▽被用者保険の保険料率を協会けんぽ(10%)に合わせて引き上げ▽国民負担率の引き上げ▽税制やAMED(日本医療研究開発機構)の補助金・官民ファンドの活用によるイノベーションの促進▽企業の内部留保(406.2兆円)を給与に還元▽後発医薬品の使用促進▽アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の拡大による、結果としての医療費適正化▽生活習慣病対策による医療費節減▽たばこ税のさらなる増税―を挙げた。
また、▽医療保険の給付率を自動的に調整する仕組みの導入▽都道府県別の診療報酬の設定▽かかりつけ医普及の観点からの診療報酬上の対応や外来時の定額負担の検討―については、それぞれの問題点を挙げた上で否定的な考えをあらためて示した。
※3
厚労省は5月11日の「麻しん・風しんに関する小委員会」で、医療機関の勤務者に対し、麻疹感染防止のための予防接種を推奨することを周知するための通知を出す考えを示した。今年3月に沖縄で発生した麻疹の集団発生で、医療施設内での感染例が見られたことに対する取り組みの一環で、関係団体などに通知する。
※3
自民党の1億総活躍推進本部「地域共生社会の確立プロジェクトチーム」(三ッ林裕巳座長)は5月11日、成年後見制度をテーマに、日医の松本吉郎常任理事にヒアリングした。
松本氏は提出資料で、成年後見人が医療行為に関する意思決定・同意を行うケースを認めるとしても、チームによる本人の意思決定支援や、家族・近親者らの代諾などを含めた複数の選択肢の一つとして検討されるべきでは、との考えを示した。「何よりも患者本人の意思が最大限に尊重され、かつ医療現場にも混乱を来さない方策を幅広く検討していくことが重要」としている。