第510号


郡市医師会長会議速報 <4月25日>



□□金井会長挨拶

●3日前に、健康保険組合連合会(健保連)は、被保険者が1年間に負担する一人当たりの平均保険料が3年後には現状より5万円以上増え、約55万円になるとの見通しを発表しました。団塊の世代が後期高齢者入りする「2022年」に健保の危機が訪れると、制度の見直しを訴えています。
 制度の見直しとは具体的に何かとういうことになりますが、健保連は、後期高齢者が医療機関の窓口で払う自己負担分について現状の1割から2割に引き上げるよう求めています。
それを受けてというわけではないと思いますが、財務省は、財政制度等審議会・財政制度分科会で、増加傾向にある高額な医療用医薬品・医療技術を年頭に保険収載を見合わせた際の受け皿として、保険外併用療養費制度や民間保険の活用も含めて検討していく必要があると提言しました。持続可能な保険制度が今の状況では全くあり得ないということです。

●保険外併用療養費制度は、評価療養、選定療養、患者申出療養等が現在でもあります。評価療養とは、新しい治療法や新薬など、将来的に保険導入をするか評価される療養です。選定療養とは、特別な療養環境など患者が自ら希望して選ぶ療養で、保険導入を前提としない療養になります。いわゆる差額ベッドがこれにあたります。患者申出療養とは、患者の申し出に基づいて国内未承認薬等を迅速に保険外併用療養として使用できる療養のことで、安倍総理が新たな仕組みとして創設を表明したものです。

●財務省は保険給付範囲を縮小して、自己負担を増やすべきとの考えです。
例えば、胃癌手術でのダヴィンチ手術は保険適応となりましたが、保険点数は胃癌腹腔鏡手術と同じです。病院はダヴィンチ手術では持ち出しになっています。この持ち出し部分を自己負担にし、保険外併用療養費とするものです。

●患者本人が高額な費用を負担できるのかという問題が出てきます。その部分について、民間保険の活用を検討するべきとの主張につながるわけです。もともと、民間保険の活用は日本医師会が最も嫌っていたところです。これは海外の保険会社が参入してくる警戒感が強かったためです。今、日本の保険会社が色々と調査・研究し、検討しているという現状があります。

このような状況の中、財務省はOCTについても色々と言っています。OCTが存在する医療用医薬品については、保険適用外にすべきというものです。
ただし、私が知っている範囲の研究会では、うがい薬、湿布薬ぐらいで、それ以外のものはありませんでした。
しかし、将来的に風邪薬ということになると非常に問題があります。国会議員の先生方に、風邪薬を保険適用外にするとはもってのほかと繰り返し申し上げてきました。それについてはご理解をいただいているつもりでおります。

●かかりつけ医という言葉がよく出てきます。かかりつけ医以外を受診した患者から新たに負担を求める仕組み、いわゆる外来受診時の定額負担を導入すべきとの意見があります。しかし、現在のところ、どういうところをかかりつけ医にするか、議論が煮詰まっておりません。
今夏に参院選が控える中、負担の議論がはばかられ、静かにしているのは政府だとも言われております。参議院選が終れば、政府も何かしらの意見を提案してくるのではと思います。

●残念に思うことは、持続可能な医療保険制度を維持するためにどうすればいいのかを医療側から提案したことがないという現実です。医療側から発信していかない限り物事は全然進まないと厚労省の役人、国会議員の先生方から言われております。何か良い提案があれば医師会から言ってきてほしいという話をよく伺います。先生方から何か良い提案がありましたら国会議員の先生方にお話させていただきたいと思います。現在、そのための検討会の創設も考えているところです。よろしくお願いいたします。


*次回のFAXニュース送信は5月18日の予定です。


金井会長ホットライン は下記あてに
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  最近のトピックス 

1☆ 埼玉県医などが交流会・パーティー―研修医ら約300人が参加

※1
 
埼玉県、埼玉県医師会、埼玉県総合医局機構は4月13日、さいたま市内で「埼玉県総合医局機構交流会・研修医ウェルカムパーティー」を開催した。研修医ら約300人が参加し、医師会や同機構の活動への理解を深めた。
埼玉県医の利根川洋二副会長は、医師会の取り組みや役割を説明。日本医師会の生涯学習支援や医師賠償責任保険制度、医師資格証などの取り組みを紹介した。日医とともに、県医、県内の郡市区医師会では、研修医の会費を無料化する取り組みを行っており、こうした点もアピールした。また日医の羽鳥裕常任理事は、新専門医制度を巡る情勢を解説。今後、多くが専攻医になっていく中で、基本領域をしっかりと学びながら、自分の目指す道を見つけてほしいと訴えた。
 同機構の金井忠男センター長(埼玉県医師会長)は、人口10万人当たりの医師数(都道府県別)が全国最下位にもかかわらず、県内の医療関係者・県民の間には医師の不足感はないと力説。「医師の確保・派遣」と「医師の支援」を2本柱とする同機構の活動に触れながら「埼玉県はとても働きやすい県」と強調し、後期研修以降も県内に定着してもらえるよう呼び掛けた。また上田県知事は、各病院の研修体制・環境の良さをアピールしながら「より大きな、素晴らしい医師になられることを願っている」とエールを送った。。       



2
☆働き方改革、厚労省検討会報告書を評価 ☆

※2
 厚労省の「医師の働き方改革に関する検討会」の報告書が取りまとめられたことを受け、日本医師会の今村聡副会長は4月3日に記者会見し「日医がこれまで主張してきた『医師の健康への配慮と地域医療の継続性の両立』という観点から、今回の報告書は取りまとめられた」との認識を示した。その上で、勤務間インターバルや連続勤務時間規制の一部義務化が盛り込まれたことについて「毎月の労働時間管理だけに頼り、結果として休息を確保できない事態を回避する手段として、今回の対策は極めて有効だと考えている」などと評価した。
一方、今村副会長は「今後、医療機関には36協定の締結や労働時間の管理を確実に行い、労働時問短縮計画策定とPDCAサイクルによるマネジメントシステムの構築も求められている。こうした事項は、勤務医に長時間働いてもらうための必要条件であり、地域医療体制を維持するための医療機関の責務ともなる」と警鐘を鳴らした。  



3☆ 高齢者介護施設の感染対策マニュアルを改訂 ☆

※3
 
厚生労働省老健局の高齢者支援課は「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」の改訂版を公表した。4月15日には都道府県などに対し、市町村や介護保険施設への周知を求める事務連絡を出した。  



4☆ 児童虐待の情報共有「患者の診療情報提供の範囲で」 ☆

※4
 
日医総研はこのほど、リサーチエッセイ「児童虐待への母子保健行政の対応・国と自治体の役割と実態」を公表した。児童虐待の恐れがある事例に関する情報共有については「要保護児童対策地域協議会(要対協)の構成機関として医師会は必要な情報の交換を行うこととされている一方、病歴などは『要配慮個人情報』とされ、法令に基づく場合など、極めて例外的な場合以外は患者本人の同意を原則としていることを忘れてはならない」と強調。その上で「医療機関間の情報共有は、あくまでも患者の診療情報提供の範囲内か、要保護児童についての児童相談所または要対協などを介した情報として共有されるもの」との考えを示している。               



5 高齢期と人生最終段階の課題を確認☆

※5
 
中医協総会は4月24日、2020年度診療報酬改定に向けた年代別・世代別での「高齢期」と「人生最終段階」について議論を進めた。厚生労働省は高齢期の論点として、高齢者のポリファーマシー(多剤投与による有害事象の発生)対策への取り組みや、高齢者の生活環境の変化への取り組みなどを挙げた。前回会合で議論した「周産期・乳幼児期」や「学童期・思春期」などを含め、5段階に分けた年代別の課題整理の議論が今回で一巡し、次回以降は昨今の医療と関連性の高いテーマについての課題整理の議論に入る。厚労省は総会で、高齢者の薬剤使用状況の実態などを報告。75歳以上の高齢者が1カ月間に1つの医療機関から処方される薬剤の種類は約25%で7種類以上、40%が5種類以上であるなどのデータを示した。議論では、日医の松本吉郎常任理事は「高齢者医療の現揚では、処方薬の種類が増えてしまうのは自然なことで、現場の主治医は多剤処方を余儀なくされている。多剤処方で減算されるのは時代に逆行するもので、減算はかかりつけ医の強化と相いれない」と問題意識を示した。          



6 小児アレルギー疾患の保健指導で「手引き」 ☆
 
※6
 
 乳幼児の保護者などに保健指導する保健師などに向けた「小児のアレルギー疾患保健指導の手引き」がまとまった。厚労省の補助金を受けた研究班が作成したもので、日本アレルギー学会が運営する情報サイト「アレルギーポータル」で4月9日に公表された。手引には、アレルギーの発症予防や食物アレルギー、アレルギー性の各疾患に関して想定できる質問とその回答、解説などを記した。 



7 新千円札に日本医師会初代会長の故・北里 柴三郎 氏を採用
―横倉会長「日医として大変喜ばしい」 ☆

 
( 記事は 日医FAXニュース ※1 : H31.4.9、※2 : H31.4.5、※4 : H31.4.9、メディファクス ※3 : H31.4.9、※5 :H31.4.8、※6 : H31.4.10 各号より抜粋 )


★埼玉県医師会は5月1日から10月31日までの期間、クールビズを実施しております。本会館にご来館される際には勿論、会議に出席される場合でも軽装で結構です。よろしくお願いします。★

★患者さんのための3つの宣言実践医療機関登録事業★
  この事業は、埼玉県医師会と埼玉県で実施しています。医療機関が自らインフォームド・コンセント、診療情報の開示、セカンド・オピニオンへの協力について宣言・実践することで、患者さんとより良い関係を築くことが目的です。登録をお願いします。申請用紙は埼玉県医師会ホームページをご確認下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)


★★ 役員会議等の資料について ★★
 役員会議等の資料を埼玉県医師会ホームページの会員ページ (http://www.saitama.med.or. jp/kaiin/bunsyo/index.html)に掲載しています。トップページの会員向けページ「郡市通知事項」からも閲覧できます。(会員ユーザID、パスワードが必要) ※問合せ:総務課(TEL048-824-2611)


★★ 団体定期保険の加入者募集中 ★★
 加入対象は65歳までのA1、A2Bの先生方です。この生命保険は先生方に大変有利な内容となっておりますので、是非ご加入下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)