
第519号
郡市医師会長会議速報 <9月26日>
□□金井会長挨拶
●9月21日に全国医師国民健康保険組合連合会全体協議会が岐阜県で開催されました。毎回、決議文をだすのですが、違和感を覚えることがあります。今回の決議は3つあります。はじめに、消費税は導入時の目的どおり、社会保障に資するために使うこと。これはそのとおりだと思います。次に、超高額薬剤や医学・医療の進歩に適切に対応し、国民皆保険制度を堅持すること。これも当然のことと思います。3番目に、保険者に対して、高齢者医療制度への拠出を安易に求めないこと。違和感を覚えるのはこれなのです。
皆保険が危うい状況の中、財源をどうするのかとの議論があります。公費、保険料、自己負担の3つしか財源はございません。現在の状況では保険料で何とかしなければならないというのが一般的な考えになります。しかし、保険者は保険料を上げないように頑張ろうという意見を出すと考えが狂ってしまいます。保険者側から見れば保険料を抑えたいという考えは当然あると思いますが、医師国保組合は保険者でありながら、高齢者医療も含め財源を確保したい医師による組合ですので、内容的に少し矛盾を感じてしまいます。前から気になっていたのでお話させて頂きました。
●9月17日に都道府県医師会長協議会が開催されました。本会から「医師偏在指標と医師確保計画の策定について」を議題として提出いたしました。
昨年7月に医療法及び医師法の一部を改正する法律の成立がございました。医師の偏在対策については、2019年度に各都道府県で医師偏在指標をもとに医師確保計画を定め、2020年度から稼働をすることになっております。国は医師確保計画策定ガイドラインを通知しました。その後、各都道府県で計画を策定していると聞いたので、県庁から他県に問い合わせしてもらったところ、ガイドラインに従っているとのことでした。ガイドラインに従うとはどういうことかいうと、例えば、厚労省が作成した都道府県別の医師偏在指標をもとに、上位3分の1を医師多数三次医療圏、下位3分の1を医師少数三次医療圏とし、下位3分の1の都道府県は真ん中3分の1を目指し、医師多数都道府県から医師を確保しなさいということになるのです。あまり良い策とは思えなかったので、協議会で日医に質問したわけです。
回答は、地域内で完結することを目指し、どうしても完結できない場合、他県に迷惑をかけないようにして医師を確保するようにという曖昧なものでした。栃木県は真ん中3分の1のグループで最下位に位置しておりますが、その栃木県に埼玉県が追いつくと、今度は栃木県が下になってしまいます。そうなると、また上に追いつかなければいけない、本当にそれでいいのかということで、埼玉県は地域医療構想に基づく独自の医師確保目標を定めて、総合医局機構による医師確保対策を進めていく計画を策定しようと考えていることを協議会でお話しました。
医師偏在指標について、都道府県を単位とした三次医療圏の指標のみではなく、二次医療圏を単位としたものがあります。また、医師確保計画は二次医療圏を中心に考えるとされています。その中で、医師少数二次医療圏で、産科や小児科の医師がいない場合、統合・再編も良い方法であると書かれていますが違うと思います。二次医療圏を広げても、見かけ上、医師のいない医療圏が無くなるだけで二次医療圏の医師が増えるわけではなく、問題の解決にはなっていないはずです。
これらを述べた上で、埼玉県は独自の医師確保計画を策定することをお話しし、最終的にご自由に進めてくださいというのが日医からの返答でしたので、そのようにさせていただくことにしました。ご理解の程よろしくお願いします。
□□報 告
令和元年度第2回都道府県医師会長協議会の結果について (金井会長)
令和元年9月17日(火)に日医で開催。
●日医の横倉会長の挨拶後、日医から「日医標準レセプトの今後の対応」と「医師資格証の今後」について説明があり、各都県から提出された16件の質問・要望に対して、各担当役員から回答がありました。詳しくは資料をご覧ください。
*次回のFAXニュース送信は10月12日の予定です。
金井会長ホットライン は下記あてに
ファックス:048-824-3630
携帯電話:090-7415-2237
E-mail:kaichou@office.saitama.med.or.jp
最近のトピックス ![]()
※1
厚労省医政局は近く、医師法の応招義務に関する解釈などを明確にした局長通知を各都道府県に発出する。
近く出す局長通知では、医療機関や医師、歯科医師が患者を診療しないことが正当化されるか否かを判断する最も重要な要素として、▽患者について緊急対応が必要か否か▽診療を求められた時間が、診療時間内・勤務時間内か、あるいは診療時間外・勤務時間外か▽患者と医療機関、医師、歯科医師の信頼関係―を挙げる方針。
その上で、緊急対応が必要な場合と不要な場合を整理する。具体的に「緊急対応が必要な場合」では、▽診療を求められたのが診療時間内・勤務時間内の場合には、医療機関、医師、歯科医師の専門性、診察能力や他の医療機関での代替可能性などを総合的に勘案し、事実上診療が不可能といえる場合にだけ診療しないことが正当化される▽診療を求められたのが診療時間外・勤務時間外の場合には、応急的に必要な措置をとることが望ましいが、原則、公法上・私法上の責任に問われることはない―などの解釈が示される予定。一方で「緊急対応が不要な場合』(患者の病状が安定している場合)でも、診療時間内や勤務時間内の場合には、原則として患者の求めに応じて必要な医療を提供する必要があることなどを明確にする見通し。
※2
日医の松本吉郎常任理事は9月28日、オンライン資格確認の導入について「医療機関に強制的に導入させるものではない」との見解を示した。メリットを感じる医療機関は導入を検討してもよいが、運用コストが掛かるため、導入メリットを感じない医療機関にまで強制的に導入させるものではないとした。高知市で開かれた中国四国医師会連合総会の分科会で愛媛県医師会からの質問に答えた。
2021年4月ごろから新規発行の保険証に個人単位の2桁番号が付く見通し。5月ごろから保険証によるオンライン資格確認が始まり、10月ごろには2桁番号を付けたレセプトでの請求が始まる予定となっている。「2桁番号がないレセプトは受理されるのか」などの疑問が愛媛県医から寄せられた。松本常任理事は「発行済みの保険証は2桁番号がなくても使用でき、回収、再発行は不要」「医療機関、薬局では2桁番号がない保険証が提示された場合、2桁番号なしでレセプト請求できる。また、レセコンの改修が間に合わなかった場合も改修までの間、2桁番号なしで請求できる」と説明した。
※3
日医の松本吉郎常任理事は、2020年度診療報酬改定に向けた今後の議論に臨むに当たり、かかりつけ医機能を充実させるために地域包括診療加算・診療料の施設基準をさらに緩和することが必要との考えを示した。医師の技術料として基本診療料についても引き上げを要望していく方針。さらに18年度改定で導入されたものの、算定回数が伸び悩んでいる「療養・就労両立支援指導料」では、算定要件の簡素化や、がん以外の疾患まで対象範囲の拡大など見直しに向けて議論していくべきと主張した。
松本常任理事は、かかりつけ医機能のさらなる充実について「地域でかかりつけ医機能を発揮するためには夜間対応や在宅医療などに必要な体制整備のためのコストがかかる。それに対応しているのが機能強化加算だ」とした上で、基本となる地域包括診療加算・診療料等の届け出数を増やすことが必要と指摘。地域包括診療加算・診療料に関する「施設基準のハードルを下げないと、かかりつけ医機能を強化することは難しい」と必要な要件緩和を求めていく姿勢を示した。地域包括診療料の届け出機関は、中医協で示されたデータによれば18年7月1日時点で264カ所(17年7月1日時点220カ所)で、地域包括診療加算は5524カ所(同4878カ所)と増加傾向にあるが、同診療料の算定回数そのものは横ばいで推移しているのが現状となっている。
※4
厚労省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会「予防接種基本方針部会」は9月26日、ロタウイルスワクチンの定期接種化を来年10月1日から開始する方針を決めた。来年8月1日生まれ以降の人を定期接種の対象とする。また、初回接種の標準的な接種期間を生後2月から生後14
週6日とすることも確認した。近く開く予防接種・ワクチン分科会に報告する。
埼玉県内のインフルエンザ、定点当たり0.40 ―2019年第39週
埼玉県内の手足口病定点当たり報告数は、前週(2.80)より減少し、2.25になったものの、全保健所管内から報告があり、加須(8.17)、春日部(4.67)保健所管内からの報告が多い。