第540号

郡市医師会長会議速報<7月30日>


□金井会長挨拶

新型コロナウイルス感染症について、各郡市医師会長の先生方から現場のお話をお伺いすると、PCR検査だけでも色々な問題があることが分かります。国の通知にも曖昧な点があり、安倍総理がさらに事態を難しくしている点があります。新型コロナウイルスは感染症法上の指定感染症に定められました。問題は、二類感染症としての措置が取られると規定されたことにあります。二類感染症の検査は行政検査になっております。しかし、保険適用にする、すなわち民間の医療機関が自由に検査していいとの発言をされたのは安倍総理です。それからややこしくなってきたように思います。
このような状況の中、県内のPCR検査のうち、郡市医師会PCR検査センターの検査実施率は現在47.6%となっております。県は感謝の気持ちが大きいと思います。

それから、医療経済の問題があります。春日部市医師会の中村会長から新型コロナウイルス感染症による経営悪化に対する助成金、融資について等を検討事項として議題を提出していただいております。草加八潮医師会の佐藤会長からはPCR検体採取への対応について議題を提出していただいております。PCR検査センターの対応は最優先しなければならないことであると思います。

 埼玉県には新型感染症専門家会議が設置されています。この会議の委員の中には国の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の構成員であった専門家もいらっしゃいます。非常に学問的な話をしております。しかし、現場では、越谷市医師会の原会長がお話されましたが、PCR検査を受けるように指示しても受けない、どんなに諭しても検査にこないという現実があります。検査を受けるためのインセンティブを示すことについては今後専門家会議で議論したいと思います。
埼玉県では、新型コロナウイルス感染防止と経済活動再開の両立に向けて、彩の国「新しい生活様式安心宣言」という取組があります。業種別に区分されており、感染予防を徹底する業界団体に認定証を県が交付します。しかし、当然のことながら、これだけでは、なかなか上手くいかない部分もあります。今後、PCR検査の対象を拡大しても、検査を受けてくれない人たちがいることが問題です。警察が風営法を適用して立ち入り検査を実施した事例もあります。埼玉県独自の対策も考えなければなりません。

 新型コロナウイルス感染症については、病床の確保も重要です。県内の病床については何とか確保できる見通しがたっております。しかし、マンパワー、特に医療従事者については簡単に確保することが困難です。担当の丸木常任理事に対策をお願いしておりますが、なかなか難しい面があります。引き続きご協力よろしくお願いいたします。



《新型コロナウイルス感染症対策会議について》

会議結果をお知らせいたします。(詳細は県医HP掲載)

 ◆第16回 令和2年7月16日(木)午後2時15分~       常任理事会構成メンバー、 県行政(保健医療部 唐橋副部長/秋田企画幹)

・金井会長;今回16回目となる。まず唐橋副部長から、現状等について説明いただきたい。

・唐橋副部長;最近の発生傾向として1週間前は若い方、夜の街の関連がかなりを占めていたが、徐々に年齢、地域においても広がりを見せている。いわゆる市中感染の様相が強まっている。新たな病床確保計画ということで、国の新たな患者推計に基づき、4つのフェーズごとに病床数等を設定した。本県が厚労省の推計に基づき積算したところ、ピーク時の陽性患者が2,215人、ピーク時の入院患者は1,073人、うち重症者が155人と見込んでいる。フェーズを4段階に分け、それぞれの目標を140、600、1,000、1,400床とし、うち重症を20、90、150、200床と設定した。

病床確保のタイミングとして現在600床確保しているため、フェーズⅡになるが、フェーズⅢ(1,000床)に移行するタイミングは、入院患者が150名に達したときに次のさらなる病床確保に向けたアラート(予告)をさせていただき、入院患者が220人以上になったときには、フェーズⅢに向けた具体的な要請をさせていただく。
ホテルについては、契約に一定の時間がかかるため、3段階で設定をした。フェーズⅠは現在で、522室確保している。フェーズⅡでは1,045室、Ⅲでは1,450室を確保する計画となっている。昨日1,045室に向け、一定の条件を付けホテルの公募を行った。

・丸木常任理事;昨日の会議では、思ったより反発がなく、比較的協力的であった。重症者が少ないというのもひとつの原因だと思う。
また、最近ガイドラインが変わり、軽症者であれば10日間くらいで退院できることとなったことで1,400床までいらなくなるのではないかというのも原因のひとつと思われる。

・長又常任理事;重症の定義を教えてほしい。

・唐橋副部長;人工呼吸器、エクモを使用する、または、ICUに入っている場合と定義している。

・桃木常任理事;ピーク時の数は何も対策をしていない状況か。

・唐橋副部長;対策を行ったうえでの数である。

・丸木常任理事;第2波に備えた検査体制の強化として、残業となった時、人員を増やした時、診療時間を延ばした時、診療日を増やした時等に1日15万円をPCRセンターにのせることとした。

・水谷副会長;東京都では歌舞伎町などPCR検査を実施しているが、埼玉県でそういう動きはあるのか。

・秋田企画幹;さいたま市から大宮の南銀座のキャバクラ店には通知をし、検査を呼び掛けている。現在、110程度の予約をいただいている状況であると聞いている。

・金井会長;埼玉県独自で考えるというより、首都圏で考えていかなければならないと思う。今後、また少し数が増え、ばたばたするかと思うが、よろしくお願いしたい。

◆第17回 令和2年7月30日(木)午後2時15分~   常任理事会構成メンバー、県行政(保健医療部 唐橋副部長)

・金井会長;今回17回目となる。

・唐橋副部長;感染リスクの高い集団でのPCR等の検査対象の拡大についてだが、これまで無症状者の検査について、原則濃厚接触者に限定していたところを拡大していくものである。複数名の患者や有症状者がおり、かつ、集団感染の可能性を疑わらせる集団であって、重症化リスクが高い者が多い集団や感染拡大リスクや社会的影響が大きい集団に属する方を対象とする。
集団の例として、医療機関、高齢者施設等々がある。対象範囲の例として、医療機関だと感染者と同じ病棟に属する職員や入院患者等、あるいは学校でいうと、同じ学級、クラブ等に属する方等となる。拡大すると問題となるのが、検体の採取になる。ルールを作成し、費用をどうするか等々、今後相談させていただきたい。

続いて、PCRセンターの機能強化について、現在、厚労省で唾液によるPCR検査等のマニュアル改訂が進んでおり、多くの医療機関で検査実施を検討できるようになる。
ポイントは3つある。
1点目は、唾液によるPCR検査を協力医療機関で実施(検体採取)すること、
2点目は、PCRセンターの考え方を協力医療機関も含めて一体的にPCRセンターと考え、医療機関で採取した検体を郡市医師会がまとめて民間検査機関に提出するもので、結果も郡市医師会を通じ個々の医療機関に返してもらう。保健所への報告も郡市医師会が日報をまとめ、報告いただくこととする。陽性者が発生した際の発生届け、診療報酬・個人負担分の請求については、各医療機関で実施いただく。
3点目は、公費を適用するための契約であるが、協力医療機関をとりまとめていただき、郡市医師会と県で契約を締結する。協力医療機関の要件は、他の患者と導線を分けることや医療従事者の感染予防策を講じている事等で、医療機関からの申し出に基づき、郡市医師会へ確認をお願いしたい。

日報のとりまとめ等が困難だという郡市医師会は、集合契約として契約のとりまとめのみを行う事も可能である。再拡大期に備えた検査体制の強化として、既存のPCRセンターについて強化すると、これまでの契約に加え委託料を上乗せする。検査体制の強化には、3つの方法を想定している。「人員体制の強化」「診療時間の拡大」「診療日の拡大」である。こうした条件を満たした場合、1日につき15万4,840円お支払いするよう、別途単価契約を締結する。契約期間は7月6日から令和3年3月31日までである。最後に、現在のPCRセンターの契約は10月31日までとなっているが、先般の県議会で、年度末まで予算が認められたため、11月以降も引き続き契約させていただく。

・桃木常任理事;集合契約で実施するのは良いと思うが、大宮医師会は週3日PCRセンターを実施しており、医療機関で検体を採取し、医師会へ届けるとすると、搬送用の特殊なBOXが各医療機関に1個必要となる。週3日を逃すと日数がずれて、9日を過ぎてしまうケースもでてくる。そうなると医師会で集配をし、そこで感染リスクが増えるのは気になる。医療機関で採取したものを直接検査センターに送る形でも良いのか。

・唐橋副部長;のちほど確認する。(確認の結果、大丈夫)  

・長又常任理事;県内の発生状況を発表しているが、どのようにして感染したのかを県民に啓発することは可能か。県民は感染予防のために何をして良いのか、何をしたらいけないのか、具体的にわからないのが実情だと思う。
唐橋副部長;4月は海外関連とスポーツジム等、6月に入って夜の街が増えたが、相当危険という社会的メッセージも送られ、かなり減って、本県だと5%程度で、代わって会食が増えた。その中でも多人数で大声で向かい合って会話するというパターンである。これについて啓発が足らないため、知事の会見等でスポット的に啓発しているが、ホームページに掲載する等検討したい。一番難しいのが、家族間感染となっている。

・金井会長;できる限り分析できるところは分析していただきたい。

・水谷副会長;PCR検査の公費と自費の境目はどうなるか。

・唐橋副部長;これまでと同様であるが、医師が必要と認めれば公費となる。

・水谷副会長;例えば、学校で感染者が発生した場合どこまで検査を実施するのか。違う学年の生徒等を検査する場合は自費になるのか。

・唐橋副部長;これまで濃厚接触者に限っていたが、その周辺の無症状者も実施可能とした。
例えば、学校だと学級単位で実施する必要があると認めた場合は学級単位で公費扱いとなる。

・水谷副会長;職場等でも同じ部署は、公費、他は自費となるのか。

・唐橋副部長;そのとおりであるが、あとはケースバイケースとなる。学級が違っても交流がある場合には2学級まとめて公費となる。

・水谷副会長;境目はかなり難しいと思うので、その辺の線引きをある程度お願いしたい。

・小室常任理事;検査対象の判断をするのは、保健所でよいのか。

・唐橋副部長;判断をするのは、保健所であるが、判断する際に学校医、産業医、嘱託医等の意見を参考にする。

・金井会長;本日、郡市医師会長会議でも冒頭に唐橋副部長に説明いただく。



*次回のFAXニュース送信は8月29日の予定です。



金井会長ホットライン は下記あてに
    ファックス:048-824-3630
    
携帯電話:090-7415-2237
    E-mail:kaichou@office.saitama.med.or.jp
    



  最近のトピックス 

1平均寿命男性81.41年、女性87.45年ともに過去最高―2019年簡易生命表☆


  日医の松本吉郎常任理事は7月29日の会見で、新型コロナウイルス感染症対応下での医師会健診・検査センターの医業経営実態を調査した最終結果を公表した。健診・検査センターともに厳しい状況になっていることが明らかとなった。松本常任理事は健診センターへの受診や予防接種などの再開を呼び掛けることが必要とし、検査センターについては機器の購入や検査人員の拡充のために公的な支援が必要だと主張した。
2020年3月の健診・検診の実施状況を前年実績と比較すると、特定健診(マイナス33.0%)、75歳以上健診(マイナス31.0%) など多くの健診・検診が2割以上減少していた。4月実績では、75歳以上健診がマイナス85.3%、乳がん検診がマイナス84.4%となり、大きく落ち込んだ。5月には8割減や9割減の健診・検診もあった。    
                          



2
☆「医師会検査センターへ公的支援を」―日医・松本吉郎常任理事 ☆

※1  



3
☆5月診療分の前年比、件数24%減・金額12%減で4月より悪化―支払基金 ☆

※2

社会保険診療報酬支払基金は8月3日、5月診療分の確定件数が総計で7084万件となり、前年同月比で24.2%減少したと発表した。内訳は、医療保険分が5768万件(前年同月比23.3%減)、各法分が1316万件(28.0%減)だった。確定金額は総計で9108億円、同12.4%の減少となった。いずれも4月より減少幅が拡大した。
確定金額を制度別に見ると、医療保険分は7085億円(13.5%減)、各法分は2023億円(8.0%減)となった。診療種別では、医科が6370億円(13.8%減)、歯科が830億円(10.0%減)、調剤が1738億円(9.2%減)だった。



4
☆コロナ・インフルの今冬同時流行見据え、検査や治療を提言―感染症学会 ☆

※2

日本感染症学会は8月3日、新型コロナウイルス感染症が今冬にインフルエンザと同時流行して重大な事態となる危惧があることを見据え、一般外来で両疾患の診療に対応するための提言を公表した。同感染症の確定患者と明らかな接触があった場合や、特徴的な症状がない場合は両疾患の区別は困難とし、確定診断のため、速やかに両疾患に対応した検査を行うことを推奨。治療については、現状は一般外来で同感染症を治療することは想定していないため、今冬の熱発患者の治療はインフルエンザを想定した対応になるとした。   ※3
   

( 記事は日医FAXニュース※1: R2.7.31、メディファクス※2・※3 : R2.8.4 各号より抜粋 )


*次回のFAXニュース送信は8月29日の予定です。
       



 ==埼玉県医師信用組合からのお知らせ===============================


★「新型コロナウイルス感染拡大に伴う特別運転資金」取扱について★

 新型コロナウイルス感染拡大による、患者減少に伴う医療機関の運転資金需要に対し、迅速かつ柔軟に対応するため、下記貸出金の取扱開始についてお知らせいたします。


1.貸出条件

  金  額 10,000千円以内
  期  間 5年以内
  利  率 当初3年固定金利0.3%
  措置期間 1年以内
  担  保 原則なし、保証人 原則なし

2.取扱実施 令和2年4月 1日

3.取扱期限 令和3年3月31日


★上記以外の対応についても別途ご相談に応じさせていただきます。

★既存貸出先への対応について

 元本、金利を含めた返済猶予等の条件変更をご希望の方は、埼玉県医師信用組合融資部(TEL 048-824-2651)までご連絡ください。


 ◎お問い合わせは、埼玉県医師信用組合融資部(TEL:048-824-2651) までご連絡ください。


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★患者さんのための3つの宣言実践医療機関登録事業★

  この事業は、埼玉県医師会と埼玉県で実施しています。医療機関が自らインフォームド・コンセント、診療情報の開示、セカンド・オピニオンへの協力について宣言・実践することで、患者さんとより良い関係を築くことが目的です。登録をお願いします。申請用紙は埼玉県医師会ホームページをご確認下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)


★★ 役員会議等の資料について ★★

 役員会議等の資料を埼玉県医師会ホームページの会員ページ (http://www.saitama.med.or. jp/kaiin/bunsyo/index.html)に掲載しています。トップページの会員向けページ「郡市通知事項」からも閲覧できます。(会員ユーザID、パスワードが必要) ※問合せ:総務課(TEL:048-824-2611)


★★ 団体定期保険の加入者募集中 ★★

 加入対象は65歳までのA1、A2Bの先生方です。この生命保険は先生方に大変有利な内容となっておりますので、是非ご加入下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)