第542号

県医師会理事会速報 <9月3日>


□金井会長挨拶

新型コロナウイルス感染症について、第2波とも言われる現在の流行は7月末がピークとみられ、新規感染者数は減少してきています。政府の分科会も同様の見方です。
また、新型コロナウイルスの暫定的な感染症法上の位置付けについて、現在、感染症法の指定感染症2類相当に位置付けられておりますが、見直しを含めて検討するべきとの意見があります。

 2類感染症と同等の措置が取られると規定されたことには弊害があります。2類感染症は感染症法の規定により、患者を指定医療機関に強制的に入院させることになっております。日本では、このようなことに対する恐怖心の強さが顕著です。4月の緊急事態宣言のときから今でも、何と60~70%の人が新型コロナウイルスに対して恐怖心を持っているそうです。ちなみに米国では18万人を超える死者が出ているにもかかわらず、恐怖を持っている割合は50%、イタリアやスペインは40%、イギリスは30%だそうです。これはイギリスの調査機関によるものです。他国と比較すると日本は神経質になりすぎたのかもしれません。しかし、死者数が少ないこともそれに影響しているのかもしれませんので、一概に悪いこととは言えません。また、ここへきて、重症化率が減ってきたという状況があります。若年者の感染が多いなど色々な要素があるのかもしれませんが、いずれにしても死者数はあまり増えないと思っております。

 それから、この新型コロナウイルスに関して、こういうことをすれば防げる、重症化しないということが分かれば、人々のあいだに安心感をもたらすと思います。
また、本日の理事会は従前どおり、ここ5階大会議室で開催します。今月に入ってから県民健康センターの貸出・予約が増えており、前回の理事会は感染防止対策のため2階大ホールで開催しましたが、本日は予約で埋まっております。このような状況からも事態が少し良くなってきたのではと思っております。
しかしながら、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行について、とても心配しております。そこで、医師会内で委員会を設置し、どのような体制で診察をするかのガイドラインを策定することに決定しました。

新型コロナウイルスが終息・下火になるまでかなり時間がかかると思います。引き続きのご協力、よろしくお願いいたします。



《新型コロナウイルス感染症対策会議について》

会議結果をお知らせいたします。(詳細は県医HP掲載)

 ◆第18回 令和2年8月27日(木)午後2時15分~   常任理事会構成メンバー、 県行政(保健医療部 唐橋副部長)

・金井会長;今回18回目となる。前回から少し期間があいたので、唐橋副部長から、現状等について説明いただきたい。

・唐橋副部長;直近の感染動向について説明する。感染ピークは7月下旬から8月初旬と考えている。クラスターの発生によっては、数字が跳ね上がることもある。本県では、だいたい50件前後で高止まりとなっている。PCR検査の現状は、医師会に協力をいただき、必要な検査ができている。陽性率は安定しており、直近(8月24日)では、3.5%となり、4%前後で推移している。病床については、8月7日に病床の拡大を医療機関に要請し、8月14日から967床体制、うち重症ベッド102床となっている。現在の病床使用率が34.7%、うち重症については12.7%と比較的余裕のある状態である。

発表者数と発症者数を比較すると、7月31日を境に発表者数を発症者数が下回っている。発症者数は先行指標となるため、発表者数を発症者数が下回ると感染者数が低下していく傾向となる。国の患者推計と県実績を比較すると、国の推計だと8月2日にピークを迎え、ピーク時の患者数は2215人で、入院者数は1073人だった。実際、8月2日時点で患者が546人、入院者が296人、重症者も8月2日時点の推計だと155人だが、実際は2人であった。

感染状況判断の新たな指標では、国の指標だとステージⅢを感染の急増期、ステージⅣを感染爆発期としている。それぞれ移行のタイミングを国が作成しているが、本県では、病床の逼迫具合について、ステージⅢの指標を上回っているが、その他の指標について、いずれも下回っている。国の基準値はひとつでも該当すればステージ移行ということではなく、総合的にみて、各県で判断することとなっており、現在、埼玉県はステージⅡと考えている。


・小室常任理事;地元医師会でPCRセンターを開設し、1日8名マックスで実施しているが、事務作業として患者情報等を鴻巣保健所に報告すること、G‐MISに医療資材の関係を入力すること、さらにHER-SYSに保健所へいっているのとほぼ同じ内容を入力すること、以上3つの作業をしている。唾液のPCRが普及すると報告数が増加し、事務が煩雑になり、対応できなくなってしまう。せめてHER-SYSと保健所への報告を一本化できないか。

・唐橋副部長;本来HER-SYSの報告を原則としているが、不具合が生じているため、二重の手間になっている。現在、検討中である。

・小室常任理事;早急に対応をお願いする。

・・桃木常任理事;現在さいたま市では、医療機関でのHER-SYSの報告を実施していないのが現状である。

・登坂常任理事;コロナを2類感染症から外すという議論もあるようだが、外れた場合、国からの補助等がなくなってしまうのか。

・唐橋副部長;外し方にもよるが、単純に2類から5類になると今の感染症法だと保険診療に移行される。今のコロナの感染状況で公費負担をなくしてよいのかという議論もあり、そこは慎重な検討を国に求めなくてはならないと考える。

・登坂常任理事;現在のシステムは残してほしい。

・長又常任理事;日本感染症学会では、インフルエンザとコロナの同時流行期にインフルエンザにおいては、鼻かみ液を用いて検査を実施しても良いとなっている。鼻かみの場合のPPEはどうなるのか。

・唐橋副部長;昨日の厚労省の検討会で、サージカルマスク程度と記載されていたと思う。

・金井会長;本日、防衛医大の川名先生にお願いし、インフルエンザと新型コロナが同時に流行した場合の診療体制等について、講演いただくこととなっている。
 6月頃から本日の講演は計画をしており、少なくとも10月くらいからはどういう体制でやっていくかを決められればと思う。本日の講演会で色々な意見がでると思うので、それらに対し、また検討のうえ、クリアしていこうと思う。

◆第19回 令和2年9月3日(木)午後2時15分~  常任理事会構成メンバー、県行政(保健医療部 唐橋副部長・秋田企画幹)

・金井会長;今回19回目となる。本日、県保健医療部から唐橋副部長と秋田企画幹に出席いただいている。唐橋副部長から、現状等について説明いただきたい。

・唐橋副部長;昨日、県専門家会議が開催され、金井会長にも出席いただき議論した。PCR検査等の現状では、8月31日までの累計で10万7千626件と大変多い件数となっている。陽性率は若干上下があるが、直近で4.1%となり、だいぶ低い陽性率を保っている。

陽性者数と退院・療養終了者数の推移では入院、自宅・宿泊療養について、回転が速くなっているため、4月と比較して療養者が溜まるということはない。病床使用率も若干上下があるが、8月25日から974床の病床を確保し、直近で使用率は31.1%、重症は10.8%で比較的余裕がある状態を保っている。
3週間の年齢別発生動向は、10代以下が家庭内感染等で増加しており、20代30代は減少傾向、特に40代50代が非常に多くなっている。60代以降は減少傾向であるが予断を許さない状況である。

3週間の経路別発生動向では、夜の街関連はここにきて若干増加しているが、4、5月と比較し少なくなっている。
現在、家庭内が一番大きな原因となっている。じわじわ不明が増加しており、市中感染を警戒すべきところとなっている。国が示した6つの指標で埼玉県はステージⅡと考えている。検査について、日本感染症学会の提言では、可及的に季節性インフルエンザとCOVID-19の両方の検査を推奨している。COVID-19の流行がみられる場合とインフルエンザが強く疑われる場合を除くとなっているが、両方の検査を実施することを推奨するとなっている。そのパターンとして鼻咽頭ぬぐい液では、インフル、COVID-19ともに抗原定性、鼻かみ液・唾液ではインフル(鼻かみ)は抗原定性、COVID-19(唾液)はPCR(抗原定量)となる。

現在、発熱の際は地域の診療所等に相談するか、帰国者・接触者電話相談センターに電話で相談することとなっている。地域の診療所等に相談した場合、そこが検査協力機関であれば、検査可能であるが、その他の機関では、基本的には検体採取を行えないため、地域外来・検査センターを紹介し、そこで検査をすることとなる。今後の姿として、発熱した患者さんは地域の診療所等(検査協力医療機関)で検査をする。ここでインフルエンザと同時に検査をすることが考えられるか、ご助言いただきたい。一部の医療機関では検体採取を地域・外来検査センターに依頼をする。また、発熱患者をみない医療機関(免疫低下している患者などが来院する専門外来等)は、地域・外来検査センターや検査協力医療機関を紹介するという流れが想定されている。 

・唐橋副部長;インフルエンザ流行に備えた医療機関の診療体制・検査の想定パターンは4つとなる。ドライブスルー型、野外テント型、ひとつの診療所内での時間分離型、複数の診療所での輪番制が考えられる。

・金井会長;新たな整備について助言いただきたいということであるが、意見があるか。

・桃木常任理事;新しい検査体制であるが、地域外来・検査センターは今まで原則非公開となっていたが、それが外れている。それに伴い患者がそこに直接申し込む、あるいは受診できるようなフローになっているが、リスクがあると思われる。

・唐橋副部長;その点については、まさに日本医師会と協議中と聞いている。

・金井会長;今回、かかりつけ医等の重要性が良く分かったので、いかに活用するかが重要である。日本医師会に働きかけることとする。

・登坂常任理事;越谷市医師会の場合、地域外来・検査センターは検査センターのため、診療は行っていない。そのため、直接電話されても対応できない。やはり、まず検査協力医療機関等へ行っていただくこととなる。

・松本常任理事;草加八潮医師会の場合は、17の医療機関が手上げをしているが、通常の診療も行っているため、そこに行きなさいと言われても困る。実際の運営が難しいため、小数となっていると思われる。そのへんのアイデアを出してほしい。

・唐橋副部長;実際にその17機関でインフルエンザの検査は同時にできるか。

・松本常任理事;防護具の関係があるので難しい。

・金井会長;インフルエンザ同時流行時における診療体制を検討する委員会を設置することを本日決定した。医師会で作成するガイドラインを県と協議し、共同でガイドラインを出し、診療体制を組みたい。


*次回のFAXニュース送信は10月3日の予定です。



金井会長ホットライン は下記あてに
    ファックス:048-824-3630
    
携帯電話:090-7415-2237
    E-mail:kaichou@office.saitama.med.or.jp
    



  最近のトピックス 

1診療報酬の臨時的扱い、緊急事態宣言時は全医療機関が対象―厚労省・事務連絡☆

                           



2
☆インフル備え体制整備を―厚労省・事務連絡 ☆

※1  

 厚労省は9月4日、冬のインフルエンザ流行に備えた医療提供体制を10月中に整備するよう求める事務連絡を都道府県などに発出した。
かかりつけ医など身近な医療機関で発熱患者に対応するため、がんセンターや透析医療機関などを除き、地域の医療機関は基本的に「診療・検査医療機関(仮称)」に指定し、発熱患者の診療や検査を担うこととする。感染症指定医療機関などは「入院治療等に専念するような役割分担を検討することが望ましい」とした。

 今後、季節性インフルエンザの流行期を迎え多数の発熱患者が発生した場合、新型コロナとの臨床的な鑑別は難しいため、診療科にかかわらず、身近な医療機関で発熱患者に対応できる体制を整備する。ただし、新型コロナの感染状況は地域によって大きく異なるため、都道府県が主体となって基礎自治体とも連携しつつ地域ごとに進めることとした。
新たな体制では、発熱症状のある患者は、まずかかりつけ医などの身近な医療機関に電話で相談し、診療・検査が可能か確認してから受診する。医療機関側には、患者から電話相談があった場合に自ら対応するか、診療・検査医療機関を紹介することになるため、情報の共有を求めた。自治体が地域の医師会などと合意した場合には、自治体のホームページで診療・ 検査医療機関の情報を公表し、患者が円滑に受診できる仕組みを整える。  



3
☆5月診療分の前年比、件数24%減・金額12%減で4月より悪化―支払基金 ☆

※2

日医の中川俊男会長は9月5日、秋田市で開かれた東北医師会連合会で、新型コロナウイルス感染症への対策について講演した。PCR検査等の拡大に向けて行政検査の委託契約に課題があると指摘。医師が必要と判断した際に速やかに検査できるようにすることが重要だとした。現在、厚労省と協議しており、医療現場の負担とならない形でPCR検査ができるよう近く通知が発出される見通しだとあらためて説明した。
行政検査の委託契約に関する具体的な課題として▽国が示す契約条件▽都道府県、市区町村が独自に設定する契約条件▽契約締結後の医療機関の位置付け▽集合契約―を挙げた。
国が示す条件では、契約締結に当たって帰国者・接触者外来と同等の施設整備が求められるため、地域の病院・診療所が受託することが難しいとした。都道府県、市区町村が独自に設定する契約条件に関しては、地域によっては検査方法・検査材料等を限定しており、唾液などの方法であれば受託できる地域の病院・診療所にとって障害になっているとした。   

( 記事は日医FAXニュース※1: R2.9.8、メディファクス※2 : R2.9.8 各号より抜粋 )


*次回のFAXニュース送信は10月3日の予定です。
       



 ==埼玉県医師信用組合からのお知らせ===============================


★「新型コロナウイルス感染拡大に伴う特別運転資金」取扱について★

 新型コロナウイルス感染拡大による、患者減少に伴う医療機関の運転資金需要に対し、迅速かつ柔軟に対応するため、下記貸出金の取扱開始についてお知らせいたします。


1.貸出条件

  金  額 10,000千円以内
  期  間 5年以内
  利  率 当初3年固定金利0.3%
  措置期間 1年以内
  担  保 原則なし、保証人 原則なし

2.取扱実施 令和2年4月 1日

3.取扱期限 令和3年3月31日


★上記以外の対応についても別途ご相談に応じさせていただきます。
  問合わせ: 埼玉県医師会信用組合融資部 TEL048-824-2651
 

★既存貸出先への対応について

 元本、金利を含めた返済猶予等の条件変更をご希望の方は、埼玉県医師信用組合融資部(TEL 048-824-2651)までご連絡ください。


 ◎お問い合わせは、埼玉県医師信用組合融資部(TEL:048-824-2651) までご連絡ください。


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★患者さんのための3つの宣言実践医療機関登録事業★

  この事業は、埼玉県医師会と埼玉県で実施しています。医療機関が自らインフォームド・コンセント、診療情報の開示、セカンド・オピニオンへの協力について宣言・実践することで、患者さんとより良い関係を築くことが目的です。登録をお願いします。申請用紙は埼玉県医師会ホームページをご確認下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)


★★ 役員会議等の資料について ★★

 役員会議等の資料を埼玉県医師会ホームページの会員ページ (http://www.saitama.med.or. jp/kaiin/bunsyo/index.html)に掲載しています。トップページの会員向けページ「郡市通知事項」からも閲覧できます。(会員ユーザID、パスワードが必要) ※問合せ:総務課(TEL:048-824-2611)


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 加入対象は65歳までのA1、A2Bの先生方です。この生命保険は先生方に大変有利な内容となっておりますので、是非ご加入下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)