第545号

郡市医師会長会議速報<10月22日>

□金井会長挨拶

●お忙しいところお集まりいただきありがとうございます。「診療・検査医療機関」に関して、色々なご意見をいただいています。まず、公表・非公表については、埼玉県では公表するということになっています。これは、全ての医療機関が診られる、より簡単な体制づくりをしよう、出来るという発想からです。
大きな心配事の一つが、コロナが収束した後です。報道等でご承知かと思いますが、コロナによる医業収入減が原因で、閉院になっている診療所が多数あると聞いています。以前にもお話ししましたが、当県でも運転資金が枯渇して医師信用組合に借入を申請される医療機関も多数あります。それほど厳しい状況にあります。

 この状況ですが、コロナが収束した後も元に戻らないという見方が正しいと思います。この先、発熱患者をこの医療機関は診てくれなかった、あの医療機関は診てくれたという事で患者さんが移ってしまった場合、その患者さんがまた元の医療機関へ戻るかというと、難しいのではないかと思います。かねてからかかりつけ医になっていた医療機関から、他の医療機関へ患者さんが移るというのは、いろいろな点で良いとは言えません。

 高知県では、今お話しした「診療・検査医療機関」と同じような形で、「検査協力医療機関」を既に立ち上げており、これらの医療機関をすべて公表しているそうです。高知県医師会長に色々聞いてみました。高知県で113の検査協力医療機関へアンケートをとった結果、コロナのために患者が減ったというところは5施設で、減少はごく僅かであったそうです。逆に患者が増えたというところは4施設で、僅かな増加だったとのことです。また、アンケートには自由記載があり、そこに風評被害の話が出ているかというと、一切出ていないという事でした。自由記載には、「検査協力医療機関」への信頼度が高くなったという意見が多数あったという事です。したがって、公表のメリットはあるという事を、高知県医師会長がお話しされていました。そういうこともあり、どうしても嫌だという医療機関が辞退されるのは当然あって然るべきと思いますが、できるだけ多くの医療機関に「診療・検査医療機関」にご参加いただきたいと思います。「診療・検査医療機関」に登録頂く事は補助金を受けられるなどのメリットもあり、お願いしたいのですが、その前に全ての医療機関で発熱患者を診て頂きたい。そのためにはどのような診療体制であれば診療して構わない、濃厚接触者には当たらないという「診療ガイドライン」を作成しました。重装備での診療では決してなく、サージカルマスク着装と手指手洗いで良いというもので、県とも協議の上作成したものです。

 今後の問題として、元の医療機関に患者が戻らない、他の医療機関に移ってしまったと言う事がありますが、他に恐ろしいのがオンライン診療です。オンライン診療については、田村厚労大臣、河野行革担当大臣、平井IT改革担当大臣の3大臣が初診からオンラインをやるということで合意しました。オンライン診療は診療報酬点数が低いですが、診療報酬を高くしようとも言っています。
日本遠隔医療学会というものがあるそうですが、学会では、将来的にオンライン診療が対面を超える可能性が高いと言っています。そうなると、オンライン診療をやっている医療機関に患者さんが偏る事になります。

 一部の医療機関が発熱患者を診るとなると、そこに患者さんが集中し偏りができる事になります。そのような状況を避けるためにも、全ての医療機関に発熱患者の外来を引き受けていただきたいと思います。
埼玉県は医師が少ないと言われていますが、今の状況で医療提供体制はバランスがとれていると思います。このバランスがとれた状況から、診療所が1つつぶれ、2つつぶれとなると、バランスが崩れてしまいます。これは県民のために良くありません。医療機関がしっかりと頑張って県民の役に立っていくために、できるだけ参加してほしいという事を各郡市医師会でもお話いただけると、大変ありがたいと思っています。よろしくお願いいたします。


<新型コロナと季節性インフルの同時流行に備えて発熱患者、地域での診療検査体制、新たに構築―県医師会と県のタッグ―>

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の広がりはなかなか収束が見えず、今なお警戒を要する状況だ。さらに懸念されるのが季節性インフルエンザとの同時流行(ツインデミック)。県内の医療機関や県民はどう対応すればいいのか。「新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備えて」をテーマに、大野県知事と金井県医師会長が対談を行った。    
※概要は以下のとおり(詳細は県医HP掲載)

▽県内すべての医療機関で発熱患者の診療を
 金井会長 埼玉県では、県内医療機関の協力を得て、従来からインフルエンザ等の診察をしている全ての医療機関に発熱患者を診てもらうことを大前提として考えています。

▽感染リスクを減らすためのガイドラインを作成
 金井会長 医療機関が安全に診療・検査できるように、県と医師会共同で検討を重ね、診療ガイドラインを作成しました。ガイドラインをしっかり守れば怖くない、したがって発熱患者を診ていただきたいと思います。

▽目標1200機関
 大野知事 例年インフルエンザ流行期には県内で100万人を超える発熱患者が発生し、ピーク時は1日最大3万人の患者が発生する可能性があります。このため、どの地域でも、可能な限り多くの医療機関に診ていただくことが必要になります。そこで新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ両方の診療・検査ができる体制として、「埼玉県指定 診療・検査医療機関」の指定を1200機関を目標に行います。今後は、かかりつけ医や診療所など身近な医療機関に相談し受診や検査を行う体制に変わることが一番大きなポイントです。

▽国と県で財政支援
 大野知事 大きく三つ、1点目は、国による財政措置です。医療従事者の労災給付の上乗せを行う医療機関への保険料の一部補助。2点目は、外来診療、検査体制の確保に要する費用を補助します。これは1日当たりの基準患者数(上限20人)に、実際の患者数が満たない分を人数に応じて補助する仕組みです。このほか個人防護具(PPE)は国から無償で配布します。3点目は、県による財政措置で、10月15日から11月14日までの早期の申請で体制整備の協力金として50万円補助します。

▽医療関係者へのメッセージ
 大野知事 県医師会をはじめ医療関係者の方々に御礼を申し上げます。皆さまのご協力で県は素早い対応ができ、医師会との連絡・調整も円滑に進めることができました。皆さまには曝露の可能性が多々ある最前線でご苦労をいただいています。県としても一刻も早く、万全な支援体制を作りたい。皆さまも不安だと思いますが改めてタッグを組み、ワンチームでこの苦難を乗り越えていきたいと思います。
 金井会長 この仕組みは県と緊密な連携、協議を重ねた中で出来上がったものです。現在、本県の医療提供体制は非常にバランスが取れうまく回っていると実感しています。皆さまには感染リスクがない形を取っていただき、今年の秋冬における発熱患者等の診療・検査について是非ともご協力をお願いします。


《新型コロナウイルス感染症対策会議について》


《新型コロナウイルス感染症対策会議について》会議結果をお知らせいたします。(詳細は県医HP掲載)

◆第23回 令和2年10月15日(木)午後1時50分~        常任理事会構成メンバー、県行政(保健医療部 唐橋副部長、秋田企画幹、涌井主幹)

・金井会長;今回23回目となる。本日、唐橋副部長と秋田企画幹、涌井主幹に出席いただいている。まず、ガイドラインの第2版ということで、第1版の疑問点を盛り込み作成した。これについて県から説明いただきたい。

・秋田企画幹;ガイドラインについて、各地域での説明会で細かい部分にまで言及してほしいとの要望が多数あった。特に質問いただいた部分を追加し、変わった部分のみ説明する。
診療の原則は変わっていない。濃厚接触者になる場合を記載してほしいとの要望があった。濃厚接触者の判断は、手で触れることのできる距離、目安として1メートル以内で、適切な防護用具を使用せず、15分以上の接触があった場合とし、PPEを身に着けていれば、濃厚接触者にはならない。患者さんが、マスクを着用していない状況下で15分以上接触した場合でも全てのPPEを着用していれば、低リスクである。基本的な防具を着用していれば、15分以上の濃厚接触があっても低リスクとなる。鼻腔ぬぐい液についての質問も多かった。インフルと新型コロナの両方について簡易キットが使えること、鼻腔ぬぐい液は患者本人で採取できること等を記載した。

・金井会長;もうひとつ、逆の見方で、こういう体制であれば、どんな形でも診られますという書き方を検討していただきたい。

・小室常任理事;検査の結果、陽性だが症状がない場合で、保健所が介入するということだが、どのタイミングで介入するのか。

・秋田企画幹;リスクが高い場合に、医療機関から相談を受けた段階で介入となる。

・金井会長;埼玉県では、かかりつけ医や近隣の医療機関が、「こういう体制を整えているので安全です」ということを県から周知していただき、公表されていなくても診察しますというようなものを発信したいので了承いただきたい。もう一点、「埼玉県指定診療・検査医療機関」の公表について説明いただきたい。

・秋田企画幹;指定診療・検査医療機関の申請の際は、診療医療機関と診療・検査医療機関を分けて申請いただき、公表の際は、全て診療・検査医療機関として公表させていただく。公表の仕方は、埼玉県のホームページ上で行う。

・小室常任理事;小児の受診について、1歳未満だと厳しいので、年齢の制限等できないか。

・秋田企画幹;自由記載欄での対応をお願いしたい。

・桃木常任理事;患者さんが来院する際、公共交通機関はできるだけ使用しないよう記載をお願いしたい。         

・金井会長;埼玉県では、あくまで皆さんが診察をする中で、いろいろなメリットを活用していくという方向でいきたい。

◆第24回 令和2年10月22日(木)午後1時50分~       常任理事会構成メンバー、県行政(保健医療部 唐橋副部長、秋田企画幹、涌井主幹)

・金井会長;今回24回目となる。本日は、郡市医師会長会議において、県から詳細について説明いただくこととなっている。概要を県から説明いただきたい。
唐橋副部長;新たな検査体制であるが、ピーク時の1日当たりの目標検査数を約3万件とし、これをこなせる医療機関、1200医療機関の指定を目指している。

・秋田企画幹;ガイドライン(GL)の第3版について、変更点を中心に説明する。市民への周知では、来院の際はなるべく公共交通機関を利用しないという項目を増やした。患者の受付の部分についてもGLに記載した。
診察時の留意点も、これまで以上に詳細に書いた。PPEの交換のタイミング等についても記載した。診察は15分以内であれば濃厚接触とならないため、15分以内を目指す。定期的な換気については、全ての診察終了後に窓2カ所空けて、風とおしの良い状況をつくれば良いとされている。手指衛生については、WHOが示す5つのタイミングを参考にしていただく。これらの状況下では、患者に感染者が出てもスタッフは濃厚接触者にはならない。PPEの着脱の順番についても記載した。

・小室常任理事;濃厚接触の定義であるが、15分以内で一瞬マスクを外した場合でも濃厚接触となるのか。

・秋田企画幹;その場合はならない。

・桃木常任理事;PPEの着用で、外す順番について非滅菌手袋が最初になっているが、1枚の手袋だと素手になってしまい、そこからフェイスシールド等を外すとリスクが高くなる。手袋を2枚して、2枚目を最後に外せばリスクは軽減されると思う。

・秋田企画幹;確認して、注釈に記載させていただきたい。

・長又常任理事;一番のネックはアイソレーションガウンを着なくてはならないということだと思う。

・桃木常任理事;診察時自体は、サージカルマスクとゴーグルで良いと思う。

・秋田企画幹;TPOに応じて装備は軽くできるというような書き方で修正させていただく。

・金井会長;続いて国の補助金について説明いただきたい。

・秋田企画幹;県から国に取材をして、申請の際のガイドを作成した。本補助金の趣旨は、空床補償的なもので、国が理論的な時間と人数を算定し、これが基準患者数となる。早見表も掲載したので、参照いただきたい。事例ごとの計算例も記載しているので、参考にしていただきたい。特に基準患者数の特例的な計算方法については、注意いただきたい。本日の郡市会長会議においては、少し詳しく説明させていただきたいと思う。

・金井会長;本日、郡市医師会長会議で髙橋協議会長にお願いし、時間をさいて説明していただこうと思う。

*次回のFAXニュース送信は、11月14日の予定です。



金井会長ホットライン は下記あてに
    ファックス:048-824-3630
    
携帯電話:090-7415-2237
    E-mail:kaichou@office.saitama.med.or.jp
    



  最近のトピックス 

1埼玉県、「診療・検査医療機関」の施設名公表へ  15日から申請受付☆

※1
   埼玉県は15日から、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ両方の診療・検査を行う「診療・検査医療機関」の指定に関する申請の受け付けを始めた。大野知事は指定に当たり「県のホームページ(HP)などで医療機関名や対応時間の公表に同意すること」を求める方針を示した。
医療機関名を公表することに風評被害などの懸念があることについて、金井会長は、診療・検査医療機関の指定を受ける施設が多いほど、新型コロナ感染症に対応する医療機関への特別視がなくなり「公表することのデメリットが払拭される」との見方を示した。

指定対象となるのは、
▽発熱患者の診察を行いインフルと新型コロナ感染症の検査を行う医療機関
▽発熱患者の診察を行い、検体採取は地域外来・検査センターに依頼する医療機関▽発熱患者の診察を行い、検体採取も行う、発熱外来・検査センター▽発熱患者の診察を行い、検体採取も行う、休日・夜間診療所の各施設。指定を受ける医療機関には、「医療機関名などの公表に同意すること」や「受診者数や陽性者数の情報についてG-MISやHER-SYSに必要な情報を入力すること」などを求める。指定を受けた医療機関は、国や県が実施する財政支援制度の支給対象になるほか、検査に必要な個人防護具(PPE)の優先配布も受けることができる。また、指定を促進するため、11月14日までの早期に申請した医療機関には、1施設当たり50万円の協力金を給付する県独自の支援策も用意した。このほか、県と県医師会は、診療・検査医療機関の整備に当たり「インフルエンザ流行時の新型コロナウイルス感染症診療のガイドライン(第1版)」も作成した。医療機関の医療従事者と患者がともに、安全に診療や検査を実施できるよう発熱患者の診療に関する注意点などを示している。    ※1


( 記事はメディファクス※1: R2.10.16、より抜粋 )




       



 ==埼玉県医師信用組合からのお知らせ===============================


★「新型コロナウイルス感染拡大に伴う特別運転資金」取扱について★

 新型コロナウイルス感染拡大による、患者減少に伴う医療機関の運転資金需要に対し、迅速かつ柔軟に対応するため、下記貸出金の取扱開始についてお知らせいたします。


1.貸出条件

  金  額 10,000千円以内
  期  間 5年以内
  利  率 当初3年固定金利0.3%
  措置期間 1年以内
  担  保 原則なし、保証人 原則なし

2.取扱実施 令和2年4月 1日

3.取扱期限 令和3年3月31日


★上記以外の対応についても別途ご相談に応じさせていただきます。
  問合わせ: 埼玉県医師会信用組合融資部 TEL048-824-2651
 

★既存貸出先への対応について

 元本、金利を含めた返済猶予等の条件変更をご希望の方は、埼玉県医師信用組合融資部(TEL 048-824-2651)までご連絡ください。


 ◎お問い合わせは、埼玉県医師信用組合融資部(TEL:048-824-2651) までご連絡ください。


=================================================


★患者さんのための3つの宣言実践医療機関登録事業★

  この事業は、埼玉県医師会と埼玉県で実施しています。医療機関が自らインフォームド・コンセント、診療情報の開示、セカンド・オピニオンへの協力について宣言・実践することで、患者さんとより良い関係を築くことが目的です。登録をお願いします。申請用紙は埼玉県医師会ホームページをご確認下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)


★★ 役員会議等の資料について ★★

 役員会議等の資料を埼玉県医師会ホームページの会員ページ (http://www.saitama.med.or. jp/kaiin/bunsyo/index.html)に掲載しています。トップページの会員向けページ「郡市通知事項」からも閲覧できます。(会員ユーザID、パスワードが必要) ※問合せ:総務課(TEL:048-824-2611)


★★★団体定期保険の加入者募集中 ★★★

 加入対象は65歳までのA1、A2Bの先生方です。この生命保険は先生方に大変有利な内容となっておりますので、是非ご加入下さい。
※問合せ:医事・福祉課(TEL 048-824-2611)